前置き
「電車」と「訓練」。
普段はまったく違うものだと感じるこの2つですが、英語では同じ単語trainが使われています。
なぜ電車と訓練が同じ単語になるのでしょうか?
今回は、この二つの言葉の意外なつながりをたどってみます。
それぞれの単語の意味
電車(train)といえば、線路の上を走る車両の列。
一方、訓練(training)といえば、人や動物にスキルや習慣を身につけさせること。
共通点は何でしょうか。
それは、「導く」ことです。
語源をたどる
trainの語源は、ラテン語のtrahere(引く、引っ張る)だと言われています。
これが中世フランス語のtrainer(引っ張る)に変化し、英語に取り込まれました。
そこから意味が広がり、
- 物理的に何かを引く → 車両を連ねて引く → 列車(電車)
- 習慣や能力を引き出す → 訓練する
という二つの発展をたどったのです。
どちらももともとは、「引っ張る」というイメージを共有しているのです。
同じ語源の単語
trahere(引く)から派生した単語は他にもたくさんあります。
- attract(興味を引く)
- contract(縮める、契約する)
- trail(跡、道)
- tractor(トラクター)
- trait(特徴、引き出された性質)
もちろんこれに限らず、たくさんの単語がこの「引く」という感覚をもとに生まれています。
まとめ
言葉のルーツをたどると、意外な結びつきが見えてきます。
普段使っている単語が、思いもよらない他の単語や物語とつながっているかもしれません。
これからも、そんな「意外な共通点を持った言葉たち」を紹介していきたいと思います。
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