エジプト・ポンドはなぜEGPなのか?|通貨コードの由来

2025.05.23


エジプトの通貨コードは「EGP」。
「EG」はEgypt(エジプト)の略で、「P」はPound(ポンド)を表しています。

今回は、通貨コード「EGP」と、そこに込められた歴史と制度の背景を見ていきます。


通貨コード「EGP」の構成

「EGP」は、ISO 4217で定められた通貨コードです。

  • EG:国コード(Egypt)
  • P:通貨名「ポンド(Pound)」の頭文字

つまり、EGP = Egypt + Pound
このコードは、国コードと通貨名の頭文字を組み合わせた、一般的な構成となっています。


ポンドの歴史と通貨制度

ポンドの由来

「ポンド(Pound)」の名称は、イギリスの通貨単位に由来し、エジプトでは19世紀から使用されています。
エジプト・ポンドは、1834年に導入され、当初は金と銀の二本位制に基づいていました。

近代のポンド

  • 1834年:エジプト・ポンドが導入され、エジプト・ピアストルに代わって公式通貨となる。
  • 1914年:エジプト・ポンドが金本位制から離脱し、イギリス・ポンドに固定される。
  • 1962年:エジプト・ポンドは米ドルに固定される。
  • 2016年:エジプト・ポンドは変動為替相場制に移行し、自由に取引されるようになる。

通貨記号「E£」について

エジプト・ポンドの通貨記号は「E£」で、イギリス・ポンドの「£」に「E(Egypt)」を加えたものです。
また、フランス語の「livre égyptienne」に由来する「LE」も一般的に使用されています。


ポンドの現在

  • エジプト・ポンドは、エジプト国内で唯一の法定通貨として使用されています。
  • エジプト・ポンドは、ガザ地区やスーダンの一部地域でも非公式に使用されています。

まとめ:EGPに込められた歴史と安定性

  • EGPは「Egypt + Pound」の構成
  • エジプト・ポンドは、19世紀から続く歴史的な通貨単位
  • 通貨記号「E£」や「LE」は、他のポンドと区別するための工夫
  • 現在も独自の通貨として、エジプト経済を支える存在

EGPというコードは、エジプトの歴史と経済の独立性を象徴する存在でもあります。


関連する通貨コード

  • GBP(イギリス・ポンド)
    → ポンドの元祖であり、エジプト・ポンドの名称の由来。
    ※今後記事化予定
  • SDG(スーダン・ポンド)
    → 同じくポンドを通貨単位とする他国の通貨。
    ※今後記事化予定
  • SYP(シリア・ポンド)
    → 同じくポンドを通貨単位とする他国の通貨。
    ※今後記事化予定

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